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脚と電脳の深い関係
仕事は何かと尋ねると、来る人、来る人、申し合わせたようにパソコン(以下、PCと書きます) で肩がこっていると答えます。 PCを触っている間は脚を動かしません。ひと昔まえなら資料を取りに行くとか色々あったに 違いないが、それも減ってしまった。まったく歩きませんね。するとどうなる? 脚を使わないとどうなるか脚を使わないでいると、からだがどう変わっていくか。それが今回のテーマです。 試しに赤ちゃんをつれて来てハイハイをさせてみましょう。この時期は手足がいっしょに動いて、 四つ足動物のような動きをするでしょう。人の腕と脚は初めのうち同時に動くように作られているそうです。 でも大きくなるにつれて腕と脚の動きがだんだん分かれてくる。
腕と脚の動きが少し分かれた程度ならいいですが、PCとなると完全に脚が動かない。 これはまずいですね。衰えがどんどん起きる。指が曲がる、べた足になる、しゃがめない、 ふくらはぎがつる、股関節が硬い。こうした状態は足と脚の衰えや運動不足から来ています。 「衰え」 とは何でしょう。もちろん働きがわるくなることです。脚のはたらきが悪いとは どんな状態でしょうか。歩きにくくて、ふらついたりぶつかったりしやすい。履物が片べりする。 歩くとすぐに疲れる。すぐに膝(ひざ)が痛くなる。ふくらはぎが硬い。アキレス腱がうまく伸びない。 左右の脚で長さが違う。左右の足の開き方が違う。くるぶしのあたりが痛い。足の裏が痛い。 股関節がひっかかったような感じになる。太ももの両側が痛い。足が冷える。数え上げれば まだまだあることでしょう。 PCを使うのはいいとしても、一日中、しかも足・脚を動かさずに手だけ動いている状態は、 どう考えてみても偏っています。やがて何かが破綻(はたん)してくるのではないか。 でも、やっぱり働かないと食っていけないとなれば、PCを使わなくてはどうにもならない。 うーん、かもしれませんが・・・。 腰が悪くなるもう一つ、一日座りっぱなしになっていると、腰がやられて来ます。ひどい腰痛ではなくても 朝起きたときに腰が重いと訴える人はたいへん多いですね。クルマを運転している時に腰が・・・ という人もいます。腰痛の種類はいろいろですが、腰椎5番という骨盤のすぐ上の骨が 内側に落ち込んでしまっている人が実に多い。 これは簡単にいうと座るときに背骨を曲げているからです。 背中を曲げて、前かがみになってキーを叩いたりマウスを動かしたりしている。 これがよくありません。上半身の重みが斜めから腰椎にかかってきますから、 骨盤のすぐ上にある骨にその重みがかかって、次第に内側にめりこんで行く。 こういう状態になると、つねに何か腰のあたりが重いと嘆くことになります。 この対策は 寝床体操(4) を毎朝することです。 目が疲れやすい「目が疲れやすい」 という訴えもよく聞きます。一日中PCの画面をみつめているのだから、 それは当然だと思われるかもしれません。でも原因はそれよりも足を動かさないことにあると思います。 足の爪の生え際に注目してください。その両側に、からだの中でもいちばん端のツボがあります。 経絡(けいらく)といわれる気の流れの出入り口がここに集中している。足を動かさないものだから、 このツボがうまく働かなくなっているのではないでしょうか。
経絡の理論では、目は肝経(かんけい)に属しています。つまり足の親指の先から出発して 上にのぼってくる経絡がつまってくる。そうすると目が疲れる、というわけです。 画面をみつめて疲れるというのも確かにあるには違いありませんが、それなら本を読んでも同じことでしょう。 むしろ足を動かさないことの問題の方が大きいかもしれません。 これに関連して。足の親指が曲がっている人は、まちがいなく股関節が硬い。 股関節が硬いと背骨の両側の起立筋が硬くなります。これが頸の両側も硬くしている。 頸が硬いと目や鼻や耳がわるくなる。こんなふうに足と目が深くつながっている可能性が高いですね。 もうひとつ。私はクルマを運転しませんので、クルマのことはよくわかりません。でも、 以前のミッションとくらべてオートマティックのクルマの方が疲れやすいのではないだろうか。 足を動かす頻度がひくいからです。 このところ数百年にわたって、人類はラクをすることばかり目指してきました。ところが、 その 「ラクをする」 という発想が逆に 「疲れて、ラクにならない」 という事態を生んでいる可能性が高い。 なんとも皮肉なことですが、これがPCと脚の深い関係です。やがて人類は脚を使わなくなって 滅びる運命だ、なんてことを言わないでくださいね。
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