奈良市西笹鉾町
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正しい正座のしかた



正座のやり方など、わざわざ説明を受けなくても日本人だから分かっている―― そう考える人が多いことでしょう。ところが実際に座っている姿はさまざま。人によってずいぶん違います。 座り方によって、腰やひざに負担をかける場合があるので要注意。

奈良公園の鹿

座り方で腰がゆがむ

正座してくださいますか――そうお願いすると、足の裏を重ねて座る人がいます。 半数近くの人は足を重ねるのではないでしょうか。でも、ちょっと待ってほしい。 重ねて座っている姿を後ろからよく観察してみてください。骨盤が少し傾いているでしょう。足を重ねると、 左右対称にはなりませんから、どうしてもこうなります。

剣道や柔道などで、このような座り方をするよう指導している例があるようです。子どものころを振り返ってみると、 私自身は特に正座のしかたという指導を受けた記憶がありません。今の子どもたちは、 正座をする機会が減っているでしょうから、武道の道場で指導しているとしても不思議ではありませんが、 指導するのだったら、このような指導をしないでもらいたいと思います。重ねて座るのは、 からだのバランスのためによくないからです。

骨盤が傾くとどうなるでしょうか。これについては、たびたび書いています。骨盤を傾けて座っていると、 やがて骨盤がつねに傾くようになってしまうとしても不思議ではありません。骨盤が傾くとは、どういうことか。 骨盤は左右の腸骨という大きな骨と、中心部にある仙骨という逆三角形の骨とからできています。傾くというのは、 左右の腸骨の高さがズレてしまうことです。腸骨と仙骨の境い目には 「仙腸関節」 という目だたない関節があって、 これが上下に少しズレてしまう場合がある。仙腸関節がズレて、ぎっくり腰を起こす例が多いですから、 おかしな正座がぎっくり腰の原因になることも十分にありうる話です。

足を重ねないで座る

ですから足を重ねないで座るのが望ましい。これはけっして難しいことではありません。 かかとの上にお尻をのせて座ればいいだけです。ところが、こうすると足が痛いという人がいます。 足の甲で床を押さえつける形になるからですが、そうなるとなぜ痛いのか。足の甲に異常があるからです。

京都府立植物園

足の本体の部分、というのもヘンですね。足の付け根の部分、 ここは小さな骨がたくさん集まっているところです。その一部、舟状骨や立方骨といわれる骨が 上にズレている人が多い。足を裏返して甲の部分を床に接触させて座ると、痛くなるわけです。

足の骨を調整する

こんな場合は、足の骨を正常な位置にもどしてやる必要がありますね。 そのやり方を説明しましょう。まず痛いところをゆびでマークしておく。 次にその裏側を反対側の手の指でマークします。裏側といっても、どこが裏かよく分かりませんね。 裏側をあちこちおさえてみる。そうすると、表をおさえている指がそれを感じます。一番よく感じるところが、 正確な裏側だということになります。よく分からないかも知れません。でも大丈夫です。 大体でよろしい。そうして表と裏からおさえる。おさえておいて、裏の指をスポンと抜く。すると、 表の骨がわずかに動く感触があるでしょう。

これでいいんです。同じことを数回くりかえすと、だんだんと表の感触が変化してきます。 つまり、痛みがとれて来ます。裏の位置を微調整しながら、もう少し続ける。そうして、これでいいんじゃないか、 と思ったら、相手に聞いてみましょう。「まだ痛い?」。そこで 「ぜんぜん」 という答えが返ってきたら大成功。 おめでとうございます。

正座とひざのねじれ

正座には、もう一つの問題があります。座り方によって、ひざをねじってしまう可能性があること。 (い)図のような座り方をすると、足が極端に内側へねじれていますね。これを長時間つづけると、どうなるか。 ひざが内側へねじれてくるわけです。といっても、こんな現象があることすら知られていないでしょうね。 整体の学校でも、ひざのことをあまり教えないことが多いようですから。

ひざがねじれるとは、どうなることか。ひざの関節で大腿骨(だいたいこつ、ふとももの骨)と 脛骨(けいこつ、すねの骨)がつながっています。この関節が内側へねじれている人がたいへん多い。 たいへんというのは、どのくらいかといいますと、女性の大半はねじれているといってもいいでしょう。 えーっ、ウソー、と思う人が多いでしょうが、事実です。ひざが悪いという人の大半は、これです。 ですから、このねじれを直せば、ひざの痛みはカンタンになくなることが多い。

これについて詳しく書き出すと、とても長くなりますから、これについてはいずれ別の機会に。 正座をするのに、(ろ)図のように座るのが望ましい。これが結論です。

 

ひ弱になる日本人の足   かかとを正しく

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