![]() 奈良市西笹鉾町 |
| 表紙 ・ 検索 ・ 瞑想 ・ 随想 ・ 案内 ・ 癒す |
立ち方・坐り方と骨盤の歪み
立ち方や坐(すわ)り方がおかしいと、骨盤が傾きます。 気をつければ自然に正しく立てるようになります。坐り方も同じ。 特に 横坐りしたり脚を組んだりするのは有害です。 いちど自分の立ち方・坐り方を気にかけてみませんか。 「気をつけ」 と 「休め」電車が来るのを待っている若い女性。バスを待つ中年男性。膝がわるい熟年女性。 それぞれに立ち方が違います。まことに失礼ながら、からだの構造として見せていただくと、たいへん面白い。 興味が尽きません。例えば、片脚でたって、 もう片一方を一本足のかたわらに添えるようにして立っている女性がいますね。 この人の骨盤は、たぶん歪んでいます。
「気をつけ」 の号令がかかったとき、あなたは脚にどのように体重をかけているでしょう。 このようなとき、重心は左右だいたい均等になっているはずです。ところが 「休め」 の号令がかかったとき、 重心を左脚に移して右脚を前に出す人が多い。今でも小学校の朝礼などを聞いていますと、 この号令が使われているようです(ただし、最近は休めの時、足を横に出すよう指導している学校もあると 聞きました)。あれは本当にいいのだろうか。あの号令が軍国的であるかどうか、 などということを問うのではなく、からだにいいかどうかと問うてみたときに、疑問はないでしょうか。 ここに問題のヒントがありそうです。 骨盤の上がり下がりたとえば長い時間 「休め」 の姿勢をとっているとします。そうすると体重が 片方の脚にかかりっぱなしになりますね。もちろん疲れてきたら、脚を替える生徒もいるでしょうけれど、 最後まで 「正しく」 休めをしている生徒だっている。そうすると、体重が片方の骨盤にかかり続けます。 問題は、これがどんな結果を生むか、ですが、さてどうなるか。 たくさんの人の骨盤を見ていますと、左右の骨盤の高さが違っている人が実に多い。 特に左の骨盤(正確にいうと、骨盤の左右にある腰ぼねと言われる腸骨)が上がっていて、 右の骨盤(腸骨)が下がっているという人が多いです。この場合、上がる・下がるというのは、 垂直方向にずれていることを意味しています。 もちろん逆の例もありますし、左が上がっているだけで、右は下がっていないという場合もあります。 「上がる」 「下がる」 をどこで判断するのか、ですか? それは骨盤の上の端を 軽くおさえてみるとわかります。まず、左右で高さが違う。そうして高い方が大抵のばあい、 押えると痛みがあったり、違和感があったりします。一方、低い方は痛くない、 何も感じないといわれることが多いですが、時に、低い方も痛いとか違和感があるといわれることがあります。 この場合は低い方が下がっていると判断する。 そうすると、先ほど言いましたように、左が上がっていて、 右が下がっている人が多い、ということになります。けれど、もちろんこの反対の例もありますし、 下がっていない例も少なくありません。 よくない 「休め」 の姿勢結論は、「休め」 の姿勢がからだによくない、 ということです。なぜ、左に体重をかけて右脚を出す傾きのある人が多いのか。 これについては地球の自転と関係付けた力学的な説明があるようです。 それはさておくとしても、左にずっと体重をかけていたら、そちらの腸骨が上にずれてしまうのは、 よく分かる話でしょう。たいへんな重みがここにかかっているわけですからね。 上に突き上げてしまうことになります。
そこで私は、電車やバスを待っているようなとき、あるいは立ち仕事を続けているようなときには、 できるだけ両方の足に均等に体重をかけることを提唱したい。すくなくとも、 片脚立ちになって、もう一方の脚をそれに添えるような立ち方は好ましくない。 これはいうまでもないことでしょう。これを意識していると、自然にそのように立てるようになります。 さらに付け加えると、横すわりも好ましくありません。 人によっては 「お姉さんすわり」 ともいいますね。横すわりをする人はいつも同じ方向に坐りますから、 骨盤がねじれてきます。これは子宮筋腫などの病気の原因になっていると思います。 日本人女性に子宮筋腫が多いのは、畳の上で正坐をせず、横すわりをするからではないでしょうか。 同じ理由で 脚を組むのも骨盤をゆがませます。 骨盤を傾ける実験以上のようなことを実験してみるのは難しいですね。その人のからだをゆがませてしまうことになるからです。 以前こられた男性の骨盤がひどくゆがんでいたので、しばらくのあいだ脚を逆にして重みをかけてみたら、 とお勧めしたことがありました。 この方は 「しばらくのあいだ」 という部分を聞き逃したのか、それからずっと逆の側に重みをかけていた。 数か月後に別の問題で来られたのですけれど、見てみると逆の側にずれています。 おかしいな、と思って過去のメモをみてみました。すると、確かに前回は左が上に上がっていたのに、 今度は右が上がっています。逆の立ち方をずっと続けたために、ゆがみ方が反対になったわけですね。 実験をするつもりなどまったくなかったのですけれど、結果として実験をしたのとおなじことになりました。
これで分かるように、両脚に同じように体重をかけることが大切です。しかし、 普段は無意識のうちに行動していますから、なかなか意識して立つのが難しいかもしれません。 ですが、立ち方を注意していると、やがて意識しなくてもまっすぐ立てるようになるでしょう。 お試しください。きっと腰痛や慢性病から解放されることでしょう。若い女性が脚を組むくせは、 すぐに止めにしたほうがいいです。子宮筋腫などで苦しむことになるかもしれませんから。 ズレたらどうするか?もしもズレてしまったらどうするか。これを書いておかなければ不十分ですね。 一つの方法は、寝床体操(1) をすることです。 これで軽いものは解決できます。しかし中にはそれだけで解決できないような大きなズレもあります。 そんな時は 「操体法」 を使ってみましょう。 まず仰向けに寝ます。「直してあげる人」 は、「直してもらう人」 の足元に座ります。 骨盤の左側が上がっているとしましょう。右側だったらこの逆です。「直してあげる人」 は上がっている方、 左だったら左足の裏をぎゅっと押えます。「直してもらう人」 はこの力に抵抗して左脚をぎゅっと伸ばします。 足の裏で力比べをするわけです。そうして、「直してあげる人」 はこの力を突然すっと抜きます。 そうすると、「直してもらう人」 の脚がすっと伸びることになります。これを2〜3回くりかえします。 このあと骨盤の位置がそろっているかどうか確認する。 もしまだ揃っていないようだったら、もう一度試してみてください。これで終了です。 ぎっくり腰の人は、まずこれをやって見るだけで、痛みがかなり改善するはずです。 お試しください。子宮筋腫のある人も、これを繰り返してみることですね。 * 「坐」 と 「座」 とは、もともと別の字です。「坐」 はすわること。 「座」 はすわる場所を意味しています。 ですからここでは 「すわる」 を簡単な方の字を使って 「坐る」 と書くことにします。 「講座」 とか 「座席」 とかは、もちろん 「座」 の字を使います。 「正座」 は 「正坐」 と書くのが正しい。
|