奈良市西笹鉾町 |
うつろう身体
整体によって身体が新しい感覚に満ちて来ます。といっても私自身の体験ではないので、お便りの引用なのですが・・・。
新しい身体の体験中先日、初めていらっしゃったSさんという女性から、整体のあとで次のようなお便りを頂戴しました。 からだの変化から得られた新しい感覚を書いてくださっているので、ご紹介します。 ――昨日、久しぶりに朝散歩しました。季節を感じて、何か大きなものに包まれて、安心で穏やかになりました。 左足にちゃんと体重がのって地面とぴったり合って、歩きながら感動していました。それから会社で椅子に座ると、 お尻に体重がちゃんとのってきて椅子と一体感!で楽なのです。 今までの私って何? ものすごく緊張して座っていました。それから、ピアノを弾く時に音色や指の動きを追いながら弾くよりも、 お尻と椅子の一体感を感じ続けている方が安定している?ので、一体なに?って新しい身体の体験中です。他にも身体中、 触れて感じて新発見しています。 身体の新しい感じがとても嬉しいです! しなやかな時もぎこちない時も痛みを感じる時も、みんな私の身体で、 とてもいとおしいのです。骨折手術して動かない! 皮膚感覚もない! から始まっているので、足の指がしびれた時にどれ程うれしかったか! しびれる感覚があるって事ですから。日々更新中です。 「みんな私の身体で、とてもいとおしい」 とは! そういう感覚がいつもあるといいですね。
私もやってもらいたいこれほど新しい感覚がどっと押し寄せるのであれば、私もいちど私自身の操法を受けてみたいほど(これこそ<うぬぼれ>というやつ)です。 でも本当は自分でちょこちょことやったところで、さして気持ちよくなるわけじゃないので、なんだか整体をする方は寂しいものです。 やってもらう方がずっといい。 では、整体に来られる人たちがSさんのような感覚をすべての人が持たれるのかとなると、なかなか難しい。 一時ひどくなることもありますし、全然よくならないこともあります。数日はよくても、すぐ逆もどりということもあります。 Sさんの場合は、いつも自分のからだのうつろいに注意が行ってるんでしょう。だから、 そこにどのような新しいことが起きて来たかをするどく察知することができる。もっともSさんの場合も、 直後はすこしだるくなったとおっしゃっていましたが。 音楽の世間ばなしこの女性はピアノを弾かれるので、ちょっと音楽の話も出ました。整体に取り組みながら世間ばなしもする、というのが私のスタイルです。 もちろん話しのお好きでない方に無理に話しかけているつもりはありませんけれど。で、 この方は今ショパンを弾いていらっしゃるということでしたので、「私はショパンが苦手です」 と申し上げました。 でもショパンがすべて苦手というわけでもないので、メールの返信に次のように書きました。
――それから私、ショパンが苦手だ、と申しました。ですが、例外がありまして、マズルカだけは別なんです。 あれだけは何だか聴くと元気になります。もちろん元気な曲ばかりではないですけれど、悲しい曲や静かな曲があって、 自分の気持ちに同調した後で、元気の出る曲を聴くと、とてもいいんです。これに対してSさんからの返信。 ――実は私、ショパンの曲は得意ではないのです。私が弾くとショパンらしくない? と学生の頃に先生から言われ続けてトラウマになっていて・・・ 右手の親指の練習にピッタリなので大の苦手なショパン練習曲を選んで、結構いい感じになってきています♪ 同感です。長調の曲にぱっと短調が入って来るときの、あのゾクッとする感じ。また、 たった一つの強烈な不協和音が聞きたくてドキドキしながら待つ楽しみ。Sさんなら同じところをもう一度弾いてみられるんでしょうか。 「うつろう所」 ですね。世界はすべて 「うつろい」 ですから、捉われずに 「うつろい」 を楽しみながら生きて行ければ最高です。 整体は、からだのうつろいを引き出す仕組みです。無理やりに歪みを直す仕組みではないことを、 操法する側がいつも意識していたいと思います。 (09.05 初出) |