耳の下

耳たぶの周辺はリンパの流れのあるところで、柔らかい方が望ましい。ここを簡単に柔らかくする方法を考えてみます。

shokizuisen
鍾馗水仙

耳の下が硬い

耳たぶの真下あたりを押してみると、意外に硬い人が多い。このあたりが一応は柔らかくても、中心に何だか硬い芯のようなものがあったりします。ここは下顎の骨が側頭骨にぶら下がっている場所です。言い換えると顎関節のあるところ。顎関節症というのがありますが、そういう人はここが変です。変だとは、どう変なのか。左右のバランスが採れていません。どちらかへ偏っています。

顎の関節は下顎骨が側頭骨の下につながっている関節で、口を開くと下顎骨の一番上の方の奥にある「下顎頭」(かがくとう)という出っ張りが前に移動します。口を開くといっても普通にしゃべっている程度なら、下顎頭がほんの少し動くだけですが、大きく口を開くと下顎頭が前へズレて、触ってみるとふくらんだ感じになります。ところが、顎関節がおかしい人に口を開いてもらうと、下顎頭の出っ張り具合が左右で違うという現象が起きます。

顎関節がおかしいと、全身がおかしくなるというのは、歯科の方面でしばしば指摘されていることです。おかしければ、ここを揉みほぐせばよい、というのが一つの考え方です。いつぞやメールマガジンでご紹介したことのある「さとう式リンパケア」というのも、ここを中心に緩める方法でした。

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コスモス

中指で緩める

ところで、ここを手の共鳴を使って簡単に緩めることができますので、今回はその方法をご紹介しておきたいと思います。手と全身の対応関係は例えば『指ヨガ健康法』のような本に出ていますから、詳しいことを知りたい人は、そちらを参照して下さい。ただし、今回の顎のやり方は書いてありません。

で、耳の下の緩め方。次の図を見ていただければ、すぐに分かると思います。小さながあるでしょう。ようするに中指の爪の横、図の部分を反対側の手の爪で指先方向にこすればいいんです。図は左手しか載せていませんが、もちろん両手ともしてください。中指の薬指側の側面をつめ先で2~3ミリほどこするだけで結構です。その後、外のことをしていて構いません。20~30分も経てば、耳の下、というか耳たぶの下を手で触ってみると、みごとに緩んでいるはずです。

miminoshita

ですから顎ががくがくするとか痛いとか、顎関節に何か問題のある人は、この操作を毎日1回~2回続けてみてください。目覚しい効果を感じる人もあるはずです。触るのは、図のの方向につめ先で一回こするだけ、あと何か余計なことをする必要はありません。

また、顎以外で、からだのどこかに異常がある人も、これを毎日続けることで、知らない間に異常が改善していることもあるはずです。リンパ系の流れがよくなるはずですから、騙されたと思って続けてみてください。

( 2011. 04 初出 )