整体の後で
整体の後で、どんなことが起きるのか。実際に詳しい感想を送ってくださった方がありました。セミナーに参加された方です。
セミナー@さいたま
── 4年ほど前に股関節に痛みを感じるようになり、様々な整体やカイロに通っていましたが、かえって状態を悪くしてしまっていたように思います。いま何をしても骨盤が整わず、股関節が不安定になっていて、膝から下すべての歪みが悪化していたり、背骨まで具合が悪くなってしまい、常に倦怠感と戦っているような状態で、色々な問題も出てきました。筋力不足なのも痛感していますが、根本の原因は足の小指にあったんじゃないかと感じています。でも今はまず股関節の強烈な違和感を何とかしたいと考えています。
2009年7月11日に、さいたま市浦和に出張して「朱鯨亭・整体セミナー@さいたま」を催しました。参加者は関東の方が大半でしたが、はるばる東北のKさんという女性から上のようなお便りがありました。整体などを業としている人が多かった中で、自分の身体を操作する方法を学びたいと、Kさんは申し込んで来られたわけです。
骨盤が主なテーマでしたので、こんなに難しそうな方が来られるのなら、ぜひともモデルになっていただきたいとお返事しました。
セミナーの時に実際にKさんにモデルになってもらいました。モデルになっていただくといっても、骨盤がテーマですから、操法する個所は限られてきます。記憶が正しければ、基本になる骨盤の修正以外では次のようなことをしたと思います。大腿の拘縮を緩める。足首を少しと腰椎の歪みを正して骨盤の戻りを防ぐ手立て。その程度でしょう。肋骨を上げたのと、腕も少しあったでしょうか。
重心が変化した
いずれにしてもKさんに操法することばかりを続けるわけにも参りませんから、普段こられる方々に施す操法と比べて、限られた操法をしただけでした。その結果はどうだったか。Kさんから4日後にいただいたメールを引用します。
── 重心の変化は感動でした。骨盤や肋骨の修正後、立ったとき後ろに引っ張られて倒れそうになりましたが、その後一直線に上に伸びた感じが忘れられません。これは今まで行った整体やカイロではなかったことです。自分が今までやっていたことは何だったんでしょうね。肋骨を修正してもらったこともなかったので、やっぱり違うんですね。呼吸が浅く苦しかったのですが、感じたことのない解放感があります。
Kさんの骨盤は歪みが大きかったので、歪みの修正後に重心が大きく変わっていたのでしょう。肋骨が下がっているのは、よく見かけることで、特に呼吸に問題がある人は、まず間違いなく肋骨が下がっています。肋骨が下がることで、肺を圧迫しているのだろうと思います。メールの続きです。
── これに関して毎朝不思議に思っていたことがありました。目覚めると両手が万歳の状態になっているのです。不思議で不思議でしょうがなかったのですが、おそらく身体は解放を求めて無意識にそうさせていたんじゃないかと、勝手ながら謎を解きました。帰ってからは万歳していませんので、間違いなさそうです。人間の身体は不思議ですね。
寝ている時に腕をバンザイする人は疲労がたまっていると説明している本がありました。単に疲労というより、肋骨の下がりで肺の動きが悪くなっている時に、それを修正しようとして、無意識のうちに腕を上げてしまうのでしょう。メールの引用を続けます。
衝撃の変化
── 昨日生理がきました。期待通り☆。基本的に不順なのですが今回は正常な周期でした。生理痛が全くない、これは素晴らしいです。酷いときは腰が砕けるんじゃないかってくらい痛くなりますが、どこも痛くないんです。気分も晴れやか。こんなの初めてです。これについては喜んでもいられませんが、体の中で良い変化が起きているということを信じて拍手!
操法をした後で生理が始まるのは、よくあることです。まったく生理が止まってしまった女性が、操法の翌日に生理が来て、大慌てということも過去にありました。生理痛は骨盤の歪みが最大の原因だろうと考えています。また婦人科系の疾患や大腸の不調の原因も多くは骨盤のゆがみに由来するように感じます。さらにこの2日後にいただいたお便りから。
── 喜びの報告をさせてください。股関節ですが、今日歩幅が違っていることに気がつきました。大またでも歩けるようになりました。大転子付近が突っ張って制限がありましたが、よく動くこと。可動域が広がっています。もっとあります。股関節あたりはまだ冷たいですが、お尻上部、下腹部が冷えてないです。これまでは触るとじっとり冷たかったですが、温かいです。ミラクルかもしれません。対策しても冷えてしまうんですね。それなのに、この変化、衝撃です。
股関節が変わった
このご報告は、私にとっても意味がありました。たしかに参加前のメールに「股関節の強烈な違和感」と書いていらっしゃったので、それは意識していました。でも股関節については、大転子のところに微圧をかけた程度だったと思います。色々といじりまわすことはしていません。それでこれほどの効果が出たのはなぜなのか。骨盤の修正法を変更したからだと考えます。骨盤周辺の血行がよくなって冷えが収まって来たのもうれしい方向です。
でも、正直いって股関節をどう処理するかは、まだ未知の部分を残しています。難しいところだと感じていますが、この難所も突破できそうな感じになってきました。Kさんのおかげで、私にとっても「セミナー@さいたま」は大きな収穫となりました。参加いただいた皆さんにもお礼を申します。
(2009. 07 初出)