ペットボトル操法
使用済みの空きペットボトルをあちこちの関節の改善に使うことができます。決して捨てたものではありません。
関節の掃除
ペットボトルが意外に役立つというと、おかしな顔をされるかもしれません。そんなものを何に使うのか、と。関節をほんの少し開いて、動きをよくするのに使うんです。例えば。
膝がおかしいと感じている人は500ミリリットルの空きペットボトルを用意してください。特別なものである必要はありませんが、あまり薄すぎるものはダメかもしれませんので、できればボトルに斜めの折り目ラインが入っているような、しっかりしたものがいいと思います。
寝転んで膝を立て、膝の後ろにペットボトルを挟み、下腿をまげてボトルをぎゅっと締め付けます。その状態で1~2分じっとしておきます。できれば足首をつかんで、手前に引きつけておくといいと思います。たったそれだけで膝が改善することがある、と言っておきましょう。
もちろん膝の故障には、腰や足首がからんでいますから、これだけで完全だというのではありません。本格的によくしようと思えば整体を受けに行くことをおすすめしますが、とりあえず自分で少し楽になる程度のことはできないかと模索している人にはぴったりでしょう。
あるいは肩にも使えます。脇の下にペットボトルを挟んで数分の間、じっとしておきます。それだけです。肘にも使えますね。ただ肘の場合はちょっとしたコツがあって、手の甲側を手前にしておいてギュッと挟むこと、手先を手前にやや引き気味にし肩に近づけることです。これで肘も肩も、かなりよくなる人がいるだろうと思います。
ただ、そうは言っても、こういう関節の不調には色々な要因がからんでいるので、改善しないケースもあると思います。その場合はどこかで整体を受けに出かけることをお考えください。
未来が見えてきた
ところでこの前、朱鯨亭さん、この頃やり方を書きすぎだぜ、というメールを頂戴しました。整体屋さんにとっては、あまり色んな方法が明らかになってしまうと商売があがったりだと考える人がいて不思議ではありません。でも世の中全体で考えればいいんじゃないでしょうか。どんどん色んな方法が広まって、この社会が人びとの暮らしやすい方向に変化して行くことこそ、私たちの希望のはずですから。
整体という仕事がどのように変って行くのか、まだはっきりして来たとはいえませんけれど、少なくとも、自分でできる方法が広まって行くという方向は、見えて来たと思っています。色々な健康法が無数に健康雑誌などで取り上げられていますが、本当にその効果がしっかりしているか、方法が丁寧に説明されているかとなると、疑問を感じる記事が多いのも事実ですね。皆が簡単に自分の身体のケアができるようになること、これが未来社会の希望ではないでしょうか。
( 2012. 07 初出 )