手と全身の対応

手と全身の対応関係は、「足つぼ」や「耳つぼ」とくらべて知られていません。ところが非常に密接な関係があり、驚くべき対応を示しています。

cacao
カカオの実

手と全身の対応

服や着物など繊維製品は別として、身体にじかに付けるものが色々あります。繊維以外のものです。靴の減り方に問題が隠れていることは先日書きました。その他では、まず金属類が目に止まります。装身具の類ですね。ブレスレットについては以前に書いたことがありました。ピアスにも影響がありそうですが、詳しく調べてみたことがありません。指輪はどうでしょうか。

指輪は多くの人が身につけているものだけに、大きな問題はないだろうと考えたいところですが、「問題なし」として済ませられるかどうか気になるところです。金属としては、腕時計、ネックレスなども問題がないのかどうか、気になるところです。あるいは身体のあちこちに貼るエレキバンだとか、チタン製品の影響はどうなんでしょうか。

その他、金属ではありませんが、下着などに使われているゴム類の影響はどうでしょうか。これに関してはヒントだけに留めておきますが、どうやら大変な悪影響を及ぼしているらしいと言っておきましょう。

aristolochia
アリストロキア

靴底の状態が大きな影響を与える

ときどき書いたことですけれど、【からだ全体と手全体とが対応している】ことについて、いま一度書いておきます。簡単にいうと【小指が脚、薬指が腕、中指が頭、そして胴体は掌(甲)】となります。詳しい対応関係について知りたいという人は「高麗手指鍼」(こうらいしゅししん)で画像検索すれば、色々と対応関係の画像が出てきます。例えば、心臓は中指の付け根あたりに対応することが分かります。

とりあえず対応関係をもう少し詳しく書いておきましょう。

●小指 → 脚
 第1関節・・・足首
 第2関節・・・膝
 第3関節・・・股関節

●薬指 → 腕
 第1関節・・・手首
 第2関節・・・肘
 第3関節・・・肩

●中指 → 頭部と頸部と上胸部
 第1関節・・・頸椎1番あたり
 第2関節・・・頸椎7番・胸椎1番
 第3関節・・・胸椎7番(肩甲骨の下)

なぜ対応関係が見られるのかは、人体が(部分に全体が現れる)ホログラムの一種であるとして説明されていますが、本当にそうなのかどうか私には分かりません。でも、「耳つぼ」「足つぼ」が行われていることから、からだのあちこちに全身に対応する部分があると考えても不自然ではないように思います。事実、手と全身とは、ほんとうに不思議なほどキチッと対応しています。

nanten
南天

鎖骨と捻れ

さて結婚指輪は左の薬指の付け根にはめます。そのため、この指を「環指」と呼ぶのもうなずけます。この部分はどこに対応するか。薬指の付け根ですから、左の上腕ということになりますね。

先日の女性は、指輪を作った時と比べ指が太くなっていて、今では外すのが難しいほどになっていると言われます。指輪が薬指を強く圧迫しているわけです。そして左の上腕の前の部分が痛いと訴えていました。たいていの人の上腕の前にスジ状に硬くなっているところがあり、肩を引っ張って腰までも影響しています。

してみると、この女性の上腕は指輪の締め付けと関係している可能性がある。【腕の状態は手の指と密接に関係している】ことは明白です。突き指を直すと肩がらくになる。指の関節を直すと腕がらくになる。そういう関係があります。たしかに指輪が上腕に影響を与えているに違いない。どうしても指輪を外すことに抵抗があるという人は、指輪をはめる指を逆の手に変更してみればどうでしょうか。腕の状態がどう変わるか観察してみるわけです。

ブレスレットでも同じようなことがあって、ブレスレットをしている人ではたいてい同じ側の腕がおかしくなっています。あきらかに対応関係があると考えないわけに行きません。もちろん指輪を外せば、あるいはブレスレットを外せばすぐに痛みが消えることにはなりません。スジ状の硬くなっている部分が長い時間をかけて歴史をもってしまっているからです。

( 2014. 01 初出 )