ゴム紐症候群 (3)
「ゴム紐症候群」の続き、読者からいただいたご意見をまとめました。
パンツからフンドシへ
ゴム紐症候群についていただいたご意見をまとめて掲載します。原文のままでなく、わずかに手を加えています。
● 今回、マニュキュアのことをメールしたときに、ゴムのことも書こうかと思っていたので驚いている。若い頃、この話をしんぶんか何かで読んでから、なるべくゴムは緩くし、ゴムを使わなくてよい衣類であれば、そちらを選ぶようにしている。
● ゴムの視点まったく欠如していた。それに30年も前に注目されている先生がいたのは驚きだ。今は、パソコン・携帯が諸悪の根源のように言われるが、アナログな身に着けるものにも一因がありそうだ。なんでもネットで調べられるようになって、セロ距離のものが見えていない自分に気付けた。
● 何年か前に一般的なショーツからフンドシ風パンツふんぱんに変えた。鼠径部が締め付けられないので身体的に随分楽だ。そうすると、ブラジャーの締め付けに違和感が出てきて耐えられなくなった。なので今ではすっかり市販の下着はつけていない。この自由さを味わうと元には戻れない。今思うと下着で締め付けられると心までもが締め付けられてる感じがする。
● ふんぱん以外にも空気パンツとか最近は結構かわいいフンドシが、沢山出始めている。その作家さんたちがそれぞれショーツとペアで締め付けないブラを販売し始めている。簡単なものでは晒にパットとか・・・。友達の手作りブラの写真を送る。晒にパット入りだが、なかなかかわいい。生地は綿だけでなく、ペンプ使ったり色々だ。
● ワコールだったか、大手も一時期メディアを通してフンドシ宣伝していたことある。ただそのフンドシが思いっきりフンドシだったから売れなかったのか・・・。実際にフンパンに変えると市場のショーツは違和感あるが、使用してみないとわからないだろう。女子は見た目も重要だ。朱鯨亭に来られてる女子の中にはフンパンはいてらっしゃる方、他にもおられると思う。
● これが着物のすごいところで、女性に下着はない。私も現在、ブラジャーもパンティーもつけていない。戦後、日本女性がなかなか洋装に移らなかったのも、「感度が下がるから」「下着をつけると病気になる」との抵抗感があったからだそうだ。女性もオフィスワークをするようになって、ようやく下着が普及し始めたそうだ。着物の最大のメリットが、この「下着がない」ということだと私は思っている。どうして誰も言わないのだろうか。正装であれば下着をつけてはいけない。皇族の方々なら、着物を着る機会も多いと思うので、皇族の女性に言っていただけたら・・・と願っている。ほんの50年前には、あまりに常識で、口に出して言う人もなかったことだ。それが、これほど短期間で変わってしまった。残念なことだ。
● 知人(男性)が、15年くらい前に同じような事を言っていた。その人はパンツのゴムひもの微弱な締め付けによる腰痛だったそうだ。ふんどしに変えてから腰痛が無くなったそうだ。3年程前に会った時もずっとふんどしを続けていて、奥様の手作りだという。それを聞いてから私も一時ふんどしにしたが、トイレに行く時が面倒なので今はゆったりめのパンツにしている。寝る時はノーパンで、ゆるゆるパジャマで上着を中に入れている。さすがに生理の時は専用のパンツだが、布ナプキンを使っている。
● タイのフィッシャーマンパンツは紐でしばるし、インドのズボンも紐を通してるものが多いので、パジャマのズボンもゴムを外して、紐を通し直したら良いなあと思った。女性用ふんどしでは、ワコールがウンナナクールというブランド名で「ななふん」として販売している。自分で作ったのと、インドで購入したものを使っていた。ちなみにインド式は日本式と違って、タレ部が長い。後ろからタレを回してきて紐に通し、そのタレをさらに後ろへ回しお尻側の紐の内側に入れ込む。のでパンツみたいに見える。
疑問・反対意見
なお、これまでのところ反対意見は出ていません。見元医師の本には、反対意見や疑問●と、それに対する反論や回答▼が出ていますので、どんな反論があったか、少し上げておきます。これも、私が要約しています。
● 信じられないことであり、また病気にならない人もいるではないか。
▼ 初めはあまりにもドラマチックな治りにおどろき、何回も考えこんでしまったものだ。信じられなかった。
● ゴム紐以外でもおこると思うが。
▼ その通り。ただ、ゴム紐は自覚しないでも異常反応をおこしつづけているので、除かないかぎり作用しつづけている。
● ゴム紐をゆるくするといいのか。ボディースーツはどうか。
▼ ゆるくても持続すれば自律神経過剰刺激は起こる。ボディースーツもだめ。
● ゴム紐は使ってはいけないのか。
▼ 持続的に用いるのがいけない。過激な運動をするとき一時的にサポータを使用するなどは別問題。力士は取り組みが終わるとすぐサポータを外す。
● どうして気づいたのか。
▼ 女子がパンティーストッキングを使用しはじめて急に顔にしみやほくろがふえ、つやがなくなり、あまりに違ってきたから気づいた。
● ゴム紐を除けば健康になるのか。
▼ そうではない。健康になる可能性が出るということ。
● どうして今まで気付かれなかったのか。
▼ 「ゴム紐はなぜ悪い」「レイリー現象を起こすから」「それはなぜ?」と問い続けても、答えは出ない。定説にない意見を言い出すのは、勇気がいるからだろう。
● ほかに注意することは?
▼ 患者を診療するのに、正常の方に向かってやりたい。病気の方に向かってやるのは感心できない。心配するのは乳幼児。発育の妨げにならないようにじゅうぶん注意してもらいたい。
以上、詳しくは次の本をお読みください。
見元良平(1917-1990) 『健康であるために──ゴム紐症候群について』 (高知見元病院、1977年、1,500円)
( 2014. 03 初出 )